2016/12/31
成都旅2日目の午前。
路線バスに乗って、成都随一の観光名所「武候祠」にやってきました。
成都は、三国時代の蜀の国の都。
ここ武候祠は「三国志演義」の主人公「劉備」や「諸葛亮孔明」が祀られているという、三国志マニヤ垂涎の聖地です。
子供の頃に、吉川英治の「三国志」を夢中になって読んだ身としては、いつかは行ってみたいと思っていた憧れの地なのです。
まずは、入場券を購入・・・。
と、ここはトイレでした。失礼。
ちなみにトイレは日本なみにキレイでした。
やはり成都随一の観光地ということで、清掃にも力が入っているようです。
こちらがチケット売り場。
沢山の人々で並んでいます。
中国国内の観光客がほとんどです。
欧米人の姿はまばら。
まあ「三国志」に馴染みがないと、来てもあまり楽しくないですからねえ。
団体客のチケットを買う業者っぽいオヤジが割り込んでくるので、なかなか列が先に進みません。
15分ほど並んで、ようやくチケットをゲット。
大人一枚60元なり。
- 劉備と蜀の武将たちが祀られている「劉備殿」
- 諸葛亮とその子孫が祀られている「諸葛亮殿」
- 劉備の墓と言われている「恵陵」
といったメインの見所を見学することができます。
チケットを自動改札の読み取り機にかざして内部へ。
いかにも中国~な感じの美しい園内。
かなり広くて見ごたえがあります。
境内には至る所に地図があり。
オススメの順路に沿って見学すると、効率的に見て回ることができます。
まずは「劉備殿」へ。
味のある木造建築です。
こ、これは・・・。
諸葛亮孔明が「天下三分の計」を劉備に進言したときの「鼎」か?
孔明 「まずはこの鼎の足のように「三国鼎立」の形勢を作ったのち、中原を攻めるべきじゃ。日経電子のバーン!」
などと勝手に妄想を膨らませます。
劉備殿の中央におわしますのは・・・。
もちろん、三国志の主人公で蜀の初代皇帝・劉備玄徳様です。
各国語の説明書きもあり(クリックで拡大)。
「劉備」は簡体字では「刘备」。
読み方は日本語とほぼ同じで「りうべい Liú Bèi」。
子供の頃に呼んだ三国志の興奮がよみがえります。
ややたどたどしいものの、日本語の解説もあるのがアリガタイです。
劉備の横にいるのは、孫の「劉諶」。
蜀が滅ぶ直前まで徹底抗戦を主張した忠義の人ということで、劉備の隣のポジションを与えられています。
その一方で、あっさりと降伏を受け入れた放蕩バカ息子「劉禅」の像はありません。
「劉備殿」の周囲の建物には、蜀の武将メンバーの像が勢揃いです。
三国志マニヤにはたまりません。
自分の推しメンの武将を探しましょう。
ただし、
- 蜀の武将のみ
- 像が物語のイメージと異なる場合あり
- 握手会はなし
です。
まずははずせない「関羽」。
別格扱いなので、ソロで展示されています。
思ったよりもインテリな感じでした。
こちらも別格扱いの「張飛」。
どす黒い顔面が迫力満点です。
中国の小さな子供 「ジャンフェイ!ジャンフェイ!(張飛!張飛!)」
張飛は中国の子供に大人気でした。
っていうか、そんな幼い頃から中国の皆さんは「三国志」読んでるんですかね?
残酷なシーンとか、色仕掛けのシーンとか、大人向けな場面が色々あると思うんですけど・・・。
こちらも、物語上は超強い武将「趙雲」(黄色い服の人)。
かなり、おじいちゃんですね・・・。
しかも、思ったよりも扱いが低い。
これは誰?
こちらもかなりの老人です。
答えは「黄忠」。
定軍山の戦いで夏侯淵を打ち取った、ハッスル爺さんです。
その他にも・・・。
「これ、誰だっけ?」レベルのマイナーな武将まで、多数展示されています。
観光客の皆様が熱心にカメラに収めているのは・・・。
「出師(すいし)の表」が書かれた展示物です。
劉備亡き後、諸葛亮孔明が無理ゲーの魏の討伐に出発する前に、その息子の若き皇帝・劉禅に送ったとされる決意表明文です。
「ご主君様は亡くなりましたが、長年のご恩に報いるため(無理っぽいけど)これから魏を討ちに出発いたします」的な悲壮感漂う内容。
三国志マニヤには涙もののシーンなわけですが、現物の出師の表は中国語なので、何が書いてあるか分からず。
「前出師の表」と「後出師の表(偽作とも言われる)」の両方が展示されていました。
「劉備殿」を堪能した後は、そのすぐ北側に位置する「諸葛亮殿」へ。
諸葛亮孔明様は、それこそ超々別格扱いなので、「劉備殿」にはおらず、さらに別の建物にいらっしゃいます。
軒先が剃りあがった、味のある建築物。
絵に描いたような中国の雰囲気を感じることができます。
それでは・・・。
「諸葛亮殿」の建物の中央から入ります。
こちらが、蜀の名宰相であり天才軍師こと諸葛亮孔明。知力100。
孔明様~(*゚∀゚)=3
トレードマークの白羽扇(びゃくうせん)を手に持っています。
ついにあの孔明様に出会えてウレシイです。
説明書きはこちら(クリックで拡大)
この文章からは、孔明のスゴさはあまり伝わってきませんが、蜀の国を支えた名宰相であり名軍師でもあります。
諸葛亮の傍らには・・・。
息子の「諸葛瞻」。
孫の「諸葛尚」も一緒に陳列されています。
最後まで蜀のために戦った方々は、その功績を称えて像が設置される、ということのようです。
お国のために命まで落とす、というのが果たして正なのか、意見が分かれるところではありますが。
というわけで・・・。
三国志マニヤにはたまらない「劉備殿」「諸葛亮殿」の見学記でした。
展示されている蜀の武将の像を全て写真に収められて満足です(後で見ないけど)。
三国志気分を満喫しつつ、次のエリア「恵陵(劉備の墓)」へと進みます。
長くなったので、次回へと続く。